ホームエンターテイメントシステムのセットアップ、新しいプリンタの設定、新しいスマートデバイスとアプリの同期など、多くの消費者は製品を自身で設定する際に、その作業の難しさに直面しています。こうした場面に直面するとお客様には従来、下記の2つの選択肢がありました。
- カスタマーサービスに電話して、エージェントが(うまくいけば)支援してくれるまで待つ。なお、この選択肢について、消費者の70%が不満を感じているとのデータがあります。
- 製品を返却し、より簡単な設定で動作する別の製品を購入する。スマートホームに関する調査によると、消費者の74%が製品を返す可能性があると伝えています。
製品設定でのトラブルは、消費者にとって問題となるのみならず、サプライヤーにとっても、大量の問い合わせ電話や頻繁な技術者派遣、初期不良がない製品の返品による大幅なコスト増など課題を生み出しています。そこで顧客サポートの改善とコスト削減を両立するにあたって、お客様に第3の選択肢を提供する企業が増えています。
視覚的支援によるセルフインストールサービス
ビジュアルアシスタンスとは
ビジュアルアシスタンスは、コンタクトセンターの担当者がスマートフォンなどのカメラ付きデバイスを用いて顧客の現場を共有し、ARを利用してお客様自身による機器のセットアップや初期インストールのやりかたを視覚的にガイドすることで、担当者と顧客の負担を最小限に抑えるツールです。
顧客が新しいデバイスをセットアップしようとしている際、担当者は組み立て、電源供給、接続、設定に関する問題をビジュアルアシスタンスを用いて解決することができます。顧客がソフトウェアやアプリの問題について電話をかけてきた場合、担当者は該当の画面やアプリを映像にて共有し、トラブル解決の支援をすることができます。
担当者は、拡張現実(AR)を用いた画像への書き込みを使用して視覚的な指示を提供し、自分自身で機器を立ち上げる方法を一つずつ丁寧に説明します。担当者は、顧客が手順通りに作業したことや、デバイスが正常にセットアップされたかを、電話と映像のみで簡単に確認することができます。
ビジュアル・アシスタンスは、購入証明の確認や複雑なハードウェアのインストールなど、最も複雑な製品の導入やセットアップの問題でさえも楽に解決できることが証明されています。
(原文:https://techsee.me/blog/self-install/ By Andrew Mort Jul 20, 2020)