AR(拡張現実・モバイルデバイスを介して物理的な物体や環境に画像を重ね合わせる機能) は、さまざまな業界でカスタマーサービスに革命をもたらしています。ARは、企業があらゆるデバイスを通して消費者と対話できる機会を与える革新的なツールとして登場しました。
カスタマーサービスにおけるARの活用
顧客サービスにおけるARの急速な成長を示す様々な調査から得られたトップラインの知見を下記にまとめてみました。
- ゴールドマン・サックスによると、ARは2025年までに800億ドルの市場に成長すると予測しています。
- Googleによると、数億台のモバイルデバイスが今後数年間でAR機能をサポートすると予測しています。
- Tracticaによると、モバイル拡張現実市場の月間アクティブユーザー数が2022年までに19億人に達すると予測しています。
- ISACAの調査によると、雇用されている消費者の60%以上が、ARが日常生活や仕事に明確なメリットをもたらすことに同意していることがわかりました。
企業はAR技術が顧客との関係のさらなる発展に繋がることを認識しており、顧客からのより大きなサービスの要求に応える強力なツールとして注目しています。
現在では、ARによるリモートサポート機能を顧客サポートシステムに組み込む企業がこれまで以上に増えています。その理由は、音声によるコミュニケーションよりもはるかに効率的で、必要な指示を視覚的に強調することで、お客様の理解と実行をより迅速かつ正確に行うことができるからです。これは、フィールドサービス、コンタクトセンター、セルフサービスの分野で特に有効であることが証明されています。
ここでは、これら3つの分野でARがどのように活用されているのか、詳しく見ていきたいと思います。
フィールドサービスでのARの活用
ARを使用することで、フィールドサービス組織はヘッドマウントディスプレイやスマートフォンを使用して、現場修理を簡単に実施したり、必要に応じて遠隔地の専門家からのアクセスを提供したり、遠隔地の顧客支援を提供したりすることができます。フィールドサービスでARを使用することで、技術者のミスを減らし、トレーニングを改善し、初回の解決率を高めます。このようなサービスの向上はお客様にも喜ばれており、実際にトップクラスのフィールドサービス企業が同業他社と比較して、ARのようなビジュアルコラボレーションツールを利用する可能性が72%高いことが分かっています。
コンタクトセンターにおける顧客サービスの向上
コンタクトセンターでは、AR技術により、コンタクトセンターのオペレーターが「仮想技術者」として顧客と視覚的に対話、問題の解決方法を提示できるようになります。これは、以下のような効果があることが証明されています。
- 効率性の向上
- 資源の削減
- コンタクトセンターでのKPIの改善
- パーソナライズされたビジュアルガイダンスでCXを強化
また、ARカスタマーサポートによるリモートアシスタンスの提供は、初回の電話での解決率(FCR)を20%向上させ、技術者派遣率を17%減少させることが証明されています。
顧客のセルフサービス
ARを利用したセルフサービスでは、顧客はスマートフォンを使って企業のナレッジベースにアクセスすることができ、FAQやマニュアル、トレーニング資料などを利用して、より多くの問題を自分で効率的に解決することができます。
当社のセルフインストール調査によると、40%の消費者がモバイルデバイスでセットアップの指示を受けることを選択し、71%の消費者が視覚的なガイダンスによるセルフインストール方法を好んでいます。ARを利用したセルフサービスを提供することで、顧客のセルフサービスの効率化と顧客満足度の向上につながることは明らかです。また、コンタクトセンターでの作業量、技術者の訪問、異常のない製品の返品の削減にもつながります。
ARによるカスタマーサービス:新しいスタンダード
ARは顧客行動を双方向型にする新しいデジタル体験を生み出します。カスタマーサービスにおけるAR導入の流れはますます加速することでしょう。
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原文:https://techsee.me/blog/augmented-reality-customer-service/ By Hagai Shaham Mar 9, 2020