事業継続のためのコールセンター在宅勤務移行

 

 カスタマーサービスエージェントの在宅勤務(WFH)は、ここ数年で急速に注目を集めている概念であり、企業は現在進行中のコンタクトセンターの採用危機に対処することができます。現在の状況では、このモデルはあらゆるコールセンターの事業継続計画の重要な要素として浮上しており、世界中の企業が可能な限り迅速かつシームレスにリモートワークを行おうとしています。

 

 コロナの影響により、ほとんどすべての業界で混乱が生じていますが、コンタクトセンターはその中でも最も大きな打撃を受けた部門の一つです。多くのエージェントが自宅に閉じこもっているため、企業はコンタクトセンターの運営における混乱を最小限に抑える、迅速かつ導入可能なWFHソリューションを必要としています。

 

 この記事では、品質やお客様満足度に影響を与えることなく、従業員が自宅にいながら安全に問題を解決できるようにするために、実物大のコンタクトセンターをバーチャルオペレーションに変える方法を紹介します。

 

 

コンタクトセンターをWFHモデルにシフトする:7つのポイントプラン

 

1. ソフトウェアを選択する 

 エージェントが自宅からでも簡単に使用できる実績のあるコンタクトセンター技術の1つに、リモート・ビジュアル・アシスタンスがあります。これにより、担当者はスマートフォンのカメラやデスクトップ共有を使ってお客様の問題を確認し、画面上の拡張現実(Augmented Reality)の指示を使って解決策を導くことができます。短期間での導入を目指す場合、既存のCRMシステムとの統合が容易であること、トレーニングの必要性が最小限であること、導入率が高いことなど、いくつかの重要事項に焦点を当てることが必要です。また、選択したソリューションには、インスタントメッセージングやファイル共有などの機能が含まれていることも多いでしょう。

 

2. リスクを軽減するために人員の見直しを行う

 コールセンターの事業継続計画の一環としてWFHモデルに移行するには、構造的な再編成と人的資源の再配置が必要となる場合があります。人員要件を検討し、新たなユースケースに対応するために、スタッフへの新たな権限の付与、訓練の受講が必要となる状況も検討してください。

 

3. 堅牢なセキュリティプロトコルを確立する

  従業員がリモートワークを余儀なくされる場合、セキュリティは大きな問題となります。コンタクトセンターの分野では、会社とお客様の両方の機密性を守らなければならないため、問題は二重になります。セキュリティポリシーを明確に記述し、働き方、署名済みの雇用契約書、ID・アクセス管理(IAM)ソリューションの導入など、すべての関係者のデータが適切に保護されているかどうかを確認するために、セキュリティポリシーを明確にし、厳守する必要があります。

 

4. リモートワークポリシーの作成

 コンタクトセンターの在宅勤務では、生産性や一貫したお客様体験を確保するだけでなく、従業員間の一体感を維持するためにも、新たな基準を作成することが重要です。例えば、フォーラムやライブチャットソフトウェアは、従業員が専門的なサポートだけでなく、感情的なサポートを提供し合うことを可能にします。

 

5. 代理店のためのウェビナー学習セッションをスケジュールする

 新しいソフトウェアの使用方法だけでなく、コロナで大変な時期にお客様と関わる方法についても、全員が状況を共有するために、ライブウェビナーは不可欠です。ライブウェビナーは、トレーニングセッションやタウンホールの形をとることができ、スタッフが業務で発生した問題について自由に質問できるようにすることができます。

 

6. 先を見越して行動する

  ワーク・フロム・モデルは、予想外の方法で業務やお客様体験に影響を与える可能性があります。そのため、お客様との強力なコミュニケーションラインを早い段階で確立し、お客様にサポート形態の移行を理解してもらうことが不可欠です。WFHへの移行の結果として、お客様が新たにアプリなどをインストールする必要がある場合は、早い段階でセッションをスケジュールして、それらを最大限に活用する方法を教えてあげましょう。これは、新システムの利点をお客様に伝える絶好の機会でもあります。応答時間の短縮などの利点を説明し、会社が途切れないサービスを提供するために余分な努力をしていることを明確にしてください。

 

7.必要な帯域幅の確保

 コールセンターの事業継続計画のもう一つの重要な要素は、ネットワークプロバイダーと定期的に連絡を取り合い、在宅勤務のエージェントが効果的で中断のないサポートを提供するために必要な帯域幅を確保できるようにすることです。

 

 

まとめ

 

堅牢なコールセンターの事業継続計画を作成し、調整することは当面の間、大手企業の中心課題であり続けるでしょう。BCPを成功させるための鍵は、どこにいても最大限の効果を発揮できるように設計されたビジュアル・アシスタンスなどのリモート・サポート・テクノロジーの急速な導入です。

 

また、コンタクトセンターのエージェントやお客様に、自社が状況を把握し、サービスが中断されないような措置を講じているという明確なメッセージを伝えることも非常に重要です。

 

原文:https://techsee.me/blog/call-center-business-continuity-plan/ By Andrew Mort Oct 1, 2020