ガートナーによると、2020年までに顧客とのやりとり全体の85%が人間の手から離れ、人々は配偶者よりもバーチャルアシスタントとの会話の方が多くなると予測しています。ガートナーはさらに、セルフサービス体験の向上が企業の優先事項のトップ3に入っていると報告しています。
セルフサービスポータルを検討している企業へのサービスとして、TechSeeは全ての企業で高水準のカスタマーセルフサービスを実現するソリューションを開発しました。あらゆる業界の企業が、専用のセルフサービスポータルの重要性を認識しています。これらのポータルを活用することで、下記のような効果を期待できます。
・カスタマーサービスチームの時間とリソースの節約
・製品やサービスに関する情報への即時アクセスを提供
・ブランドイメージの向上
カスタマーセルフサービスポータルとは
そもそもセルフサービスポータルとはどういったものなのでしょうか。セルフサービスポータルとは、顧客が企業のウェブサイトを通じて利用できるセルフヘルプ機能のことです。セルフサービス機能は、ユーザーが適切な情報にアクセスし、問題の大部分を自分で解決できるよう、様々なヘルプオプションを提供します。カスタマーサポートチームがお客様からの問い合わせに対して、年中無休で対応するのは非常に難しい状況にあります。
しかしセルフサービスポータルを利用すれば、顧客は自分自身で問題を解決することが可能になります。具体的には、ナレッジベース、お客様用掲示板、チャットサービス、ビデオチュートリアル、FAQ、サービスリクエスト、その他の有用なソリューションです。
セルフサービス ポータルプラットフォームの必要性
顧客が自らで解決できるようになることは、多くの恩恵を企業に提供します。
カスタマーサポートへの資源投入の削減や、専門スタッフを必要とする問題への集中等、カスタマーサポート部門全体の効率化に繋がります。お客様側でトラブルに対応していただくことで、カスタマーサービス担当者の対応を待つというお客様のストレスが軽減されます。
しかし、セルフサービスの利点はそれだけではありません。セルフサービスポータルを利用することで、お客様の問い合わせに関する情報が蓄積され、よりよいサービスの提供へと繋げることができます。
カスタマーセルフサービスポータルの種類
優れたセルフサービスシステムは、以下の機能のうち、1つ以上が組み込まれています。
ナレッジベース
ナレッジベースとは、企業が可能な限り多くのコンテンツを集約し、検索可能なリポジトリのことです。顧客は必要な情報にアクセスし、サポートが必要になる前に自分で問題を解決することができるというメリットがあります。企業は、頻繁にいただく問い合わせを分析することで、より多くの情報を追加したり、バグを解決したり、ユーザーが何を求めているのかをより深く理解することができます。これにより、顧客へのサービス全体を改善することができます。
FAQ
FAQ(頻繁にいただく質問)とは、顧客やユーザーがよく尋ねる質問のことです。FAQはナレッジベースと同様の価値を提供しますが、より簡潔な情報を提供します。繰り返しになりますが、これにより、顧客は問題の原因を把握し、迅速に回答を得ることができます。FAQが効果的に作成されている場合は、ナレッジベースの関連記事(または関連するブログ記事やビデオチュートリアル)にリンクし、フィルタリングされた記事を提供する必要があります。
ビデオチュートリアル
ビデオチュートリアルは、録画されたウェビナー、ステップバイステップの説明、ライブストリーム等、顧客サービスに欠かせないものとなっています。視覚的な説明を加えることで、顧客体験をより効果的にすることができます。ビデオ チュートリアルの作成には多少の労力がかかりますが、その分非常に高い効果を期待できます。
ユーザー フォーラム
ユーザーフォーラムやコミュニティフォーラムは、ユーザー同士が交流し、助け合うためのプラットフォームになります。企業のモデレーターやコミュニティマネージャーを持つことで、企業はユーザーの質問に答えたり、機能リクエスト、サービスや製品の問題に関するフィードバックを得たり、ユーザーとのオープンな対話を行ったりすることができます。ミレニアル世代が消費者グループとして成長している今、これは無視できない重要な顧客セルフサービスポータル機能の一つです。
チャットボット
定型文またはプリセットされた回答を使用することで、一般的な質問に対して記録されたテンプレートを作成し、サポート担当者の負担を軽減することができます。チャットボットを使用することで、エージェントは専門知識を駆使して高度な質問や異常な問題に対応し、より質の高いカスタマーエクスペリエンスを実現します。
CRM との統合
CRM統合により、顧客が何を必要としているか、何を求めているかのデータが提供されるため、製品やサービスをより多く販売できるようになります。企業はワークフローを簡単に追跡してベストプラクティスをマッピングし、顧客との関係やパーソナライゼーションの高い基準を改善して維持することができ、最終的な目標は、複数のエージェントが顧客の問い合わせ履歴の完全なストーリーを理解できるようにすることで、販売を促進することです。
AIチャットボットからオペレーターへの引継ぎ
ユーザーはボットとの対話から始まりますが、時にはユーザーからの問い合わせがチャットボットでは処理できず、人間との対話が必要になることもあります。理想的なチャットボットは、自然言語を使った顧客との対話を可能にするために継続的に学習し、オペレーターへの最適な問い合わせのタイミングを理解します。そうすることでAIを搭載したチャットボットは、ユーザー体験を損なわせることなく、オペレーターにサポートを自然に移行できるようになります。
最適なセルフサービスソリューションの実現に向けて
現在、顧客に提供するセルフサービスオプションは上記のように複数ございます。しかし様々な選択肢がある分、自社の製品・サービスやお客様に最適なセルフサービスの設計が必要不可欠となっています。この設計を始めるにあたって、下記内容を注意深く見ていく必要があります。
・頻繁にいただく問い合わせは何か
・現在のその問い合わせをどのようにして解決しているのか
・問い合わせをいただくお客様の属性と、自社のサポートシステムの利用状況
しかし、全ての問題がセルフサービスで解決できるわけではなく、また全ての顧客がセルフサービスポータルを活用できるとは限らないことを考慮することは重要です。
製品やサービスの利用に関わるプロセスが明確であるほど、セルフサービス戦略やポータルはより良いものになります。現在簡単なセットアップと統合で利用できる、セルフサービスポータルソフトウェアサービスが普及しており、主要なCRMはこれらのオプションを持っています。さらに、自社のFAQ構築に集中できるよう、ナレッジベース構築に特化した企業も存在します。これにより、ITのヘルプデスクは社内のITセルフサービス環境に合わせたセルフサービスアプリを利用することが可能になります。
ライブサポートとセルフサービスシステムの統合
自社にとって最適なセルフサービスソリューションを探す際には、自社のセルフサービスとオペレーターを通じてのサポート業務をどのように統合するかを検討してみてください。セルフサービス実現への課題の1 つは、セルフサービスでは解決できず、オペレーターを通じてのサポートが必要なお客様に継続的にサービスを提供することです。
いくつかのセルフサービスツールでは、自社ウェブページ上でライブ チャットに移行したり、コールバックの要求を残したり、エージェントに直接電話してメッセージを送ることができます。このように顧客セルフサービスポータルの機能は、それ単体ではなく、カスタマーサービス全体の最適化を考えながら設計していく必要があります。
おわりに
クライアントのセルフサービスポータルは、いまやカスタマーサポート部門にとって欠かせないソリューションとなっています。今日の消費者は、オンラインでヘルプを見つけることを期待しており、多くの場合、問題をグーグルで検索してサポートプロセスを開始します。彼らは製品のサポートについてお問い合わせをして、その問い合わせがあなたのセルフサービスサポートポータルにそれらをリードしていない場合は、あなたの顧客や見込み客を失敗しています。
現在普及しているセルフサービスポータルソフトウェアを活用していくことで、より質の高いカスタマーサービスの提供を実現することができます。
TechSeeもお客様の現状を可視化することで、セルフサービスのクオリティ向上させるツールの一つです。
ビジュアル・エンゲージメントがセルフサービスをどのように変革するか、またTechSee 独自の AI を搭載したカスタマーセルフサービス、サポート・ソリューションの詳細は、ここをクリックしてご覧ください。
原文:https://techsee.me/blog/choosing-self-service-portal-solution/ By Hagai Shaham Mar 16, 2020