リモートビジュアルサポート:ソリューションを選択する際の5つの主要な考慮事項

 

電子機器のトラブルシューティングから書類のデータ取りこみや請求業務のアドバイスまで幅広い領域において、コンタクトセンターでリモートビジュアルサポートを用いることで、お客様が見ているまさにそのものをコンタクトセンターのエージェントが見ることができます。それにより、エージェントとお客様の双方を悩ませる原因となるような口頭での大量の質問をすることなしに、即座に問題を理解して原因を特定することが可能になります。

さらに、エージェントはAR(拡張現実)を使用しお客様のスマートフォン画面に書き込みを加えて解決策をご案内し、お客様の問題が修正されたことをお客様のカメラを通して視覚的に確認できます。

 

 

リモートビジュアルサポート

 

現在、リモートデスクトップ等を含めて40社以上が「顧客が見ているものを見る」ソリューションを提供していますが、平均処理時間やFCR(初回コール解決率)、技術者派遣率、ROI等コンタクトセンターのKPIがそれぞれ大幅に異なります。

 

市場に出回っているソリューションを評価するため、企業はライセンス価格だけでなく、そのソリューションを取り入れたことによって向上する価値を考慮しなければなりません。一般的に、企業はまずソリューションの自社に見合ったユースケースを見つけ、関連するKPIへの影響を検討します。また、導入時に一般の消費者であるお客様がそのサポートソリューションを使用する割合や、新しいソリューションを用いたセッションの受け入れを促進し、既存のワークフローに新規のプロセスを統合する方法についても考えなければなりません。さらに、カスタマーサービスの担当者へのトレーニングも課題の一つです。

 

ここでは、コールセンターにとって最高の価値を提供するリモートビジュアルサポートソリューションを選択する際に考慮するべき、上位5つの要素をご紹介します。

 

 

1、ソリューションはコンタクトセンター向けに設計されているか

 

リモートビジュアルサポートソリューションの中には、Co-browsing(画面同期)やリモートデスクトップ、コラボレーションツール等から発展したものが数多くあります。一方、コールセンター向けに設計されて、AHT(平均処理時間)やFCR(一次解決率)を向上させる機能を提供する製品はごくわずかです。たとえば、画像認識AIによって自動で製品名や、時にはトラブルの原因を特定できるような製品であれば、対応時間を減少させ、初回コールでの解決率を向上させることができます。

 

コンタクトセンター向けに設計されたソリューションは、お客様とエージェント双方のUXを重要視しています。お客様の電波状況や接続状況が悪い場合、低帯域幅でも使用可能なツールを使用することでライブストリームでのサポートを継続することができます。

 

コールセンターのエージェントの生産性やパフォーマンスの測定も重要です。個人の KPI とグループのメトリクスの両方を追跡し、社内で使用しているBI ツールと簡単に統合できるエクスポート可能なデータを持つカスタマイズ可能なレポートは、多くの組織にとって必要不可欠なものとなっています。

 

 

2、ウェブベースかアプリベースか

 

ウェブベース、アプリベースのソリューションには、企業の要件によってそれぞれ利点があり、一部のプロバイダーではその両方をサポートしています。

アプリベースでは、導入企業の自社アプリと連携してお客様が自分自身で支払情報や個人情報の編集、サービスプランのアップグレードをできるため、対応時間を削減することが可能です。また、カスタマーサポートのエージェントがお客様のスマートフォン画面をミラーリングしてサポートを行うことも可能となります。

 

一方、ウェブベースのソリューションでは、お客様によるアプリダウンロードの必要がないため、時間と労力を大幅に節約できます。そのため、アプリベースと比較してお客様の使用率が大幅に高くなります。

 

 

3、ハードウェアのみか、ハードウェアとソフトウェアか

 

物理的な製品だけを対象としたサポ―トサービスを提供する企業もあれば、IoT家電やスマート家電のメーカーのような、デバイスと関連アプリの両方を対象としたガイダンスを提供しなければならない企業もあります。ソフトウェアをサポートするには、リモートデスクトップサービス、モバイルミラーリングやコ・ブラウジングまでいくつかのツールがあり、後者2つの技術はお客様がプライバシーに敏感な今日ではより多く使われるようになっています。

 

 

4、単一部門とクロス部門のプラットフォーム

 

スタンドアロンのソリューションは小規模なヘルプデスクやフィールドサービスの運用には理想的です。一方、大企業では、コンタクトセンター、フィールドサービス、デジタルセルフサービスなどのサービスチャネルを横断して知識を共有し、最大の価値を生み出すために、組織横断的なプラットフォームを選択することがよくあります。例えば、コンタクトセンターのエージェントは、リモートのビジュアルサポートセッション中に撮影された画像を共有して、フィールドサービスの技術者の現場訪問の準備を整えることができます。

 

 

5、画像認識AIによる自動化

 

最先端のリモートビジュアルサポートソリューションは、コンタクトセンター、フィールドサービス、セルフサービスの各段階で、画像認識AIを使用してプロセスを自動化します。進化し続ける画像認識技術とそれを活用したコールセンターサポート、ビジュアルによる完全なセルフサービスまで、このテクノロジーは、世界中のグローバル企業の多くのサービス提供を変革する真のゲームチェンジャーとして台頭しています。

 

ここをクリックして、「リモートビジュアルサポートソリューションを選択するための完全ガイド」(英語)をダウンロードしてください 

 

 

原文:https://techsee.me/blog/remote-video-support/ By Andrew Mort Feb 24, 2020